心理的瑕疵物件の曖昧なボーダーライン

心理的瑕疵(かし)物件かどうか?の判断基準は、法律などで定められている訳ではありません。そのため、同じような状況であっても、心理的瑕疵と認められたり認められなかったりします。

適用されなくなる年数

心理的瑕疵が適用されなくなるための年数は特に決まっていません。

あくまでも物件の所有者の判断に委ねられているため、心理的瑕疵物件となってからの入居者が1年以上居住した後、次の入居者に変更された際には、心理的瑕疵の告知義務がなくなると判断されることがあるようです。その一方で、30年前や50年前の心理的瑕疵がそのまま適用されることもあります。

事件・事故現場からの距離

心理的瑕疵の原因となる事件や事故が起きた現場からの距離も、厳密に定められているということはありません。

不動産業界の「アンリトン・ルール」のような形で、事件が発生した部屋の両隣と上下の4つの部屋が該当するということになっているだけに過ぎません。

購入者の心理

心理的瑕疵の判断は、物件の所有者だけではなく、購入者の心理に委ねられる部分もあります。

例えば購入した物件で10年前に事件が起きていたとします。その事件のことを知った時に、「もし事件のことを聞いていたら購入しなかった」という人と、「なるほど、そのおかげで安く買えたのか」という人に分かれる可能性があります。

「購入しなかった」という人にとっては、10年前の事件が心理的瑕疵に該当するため、場合によっては損害賠償の対象になることも考えられます。